可愛い子には旅をさせよ

少し前に、テレビのドキュメンタリーでキタキツネの一生を見ました。

 

 

野生動物の親離れ子離れには、人間界では想像もつかないような厳しさがあるのですね。

 

優しかった母親が、ある日突然子ギツネを巣穴から追い払います。

びっくりした子ギツネは必死に母親に寄り添いますが、母キツネはものすごい形相で子供を追い払います。

そして、最後には子キツネもあきらめてその場を離れていくのですが、その姿を母キツネがじっと見つめていました。

 

思わず胸がいっぱいになりました。?

 

一見、過酷とも思える仕打ちも、子供が厳しい世界で生き抜いて行く為には必要な親の愛なのかもしれませんね。

 

人間の世界ではどうでしょう?

 

最近では「親離れ」「子離れ」ができないことが問題になっていますよね?

 

実はうちも他人ごとではありません(;^_^A

 

年を取ってから生まれた一人息子です。

当然のように両親や祖父母の愛情を一身に受けています。

 

幼稚園に入るまでは、私が他の子供に話しかけるだけでも泣いて嫌がるほどの甘えっ子でした。

 

そんな息子の将来が心配で、このままではいけないと決心!

 

まずは男の子らしく活発に育ってほしいと幼稚園入園と同時に野外活動グループに入れ、その年の冬にはスキーキャンプに行かせました。

 

息子4歳

 

小さな身体で大きなリュックを背負う姿に周囲の方からは「大丈夫かしら?かわいそう・・」と言われたこともありましたが、

初めて親と離れて外泊するというのに、親とは違って本人はとっても楽しかった様子。

それ以来毎年のように参加しました。

 

年長さんになって、今度は一人で飛行機に乗せ、九州の親せきの家にも行かせました。

 

息子6歳

 

海外旅行に行っても現地のキッズシッターに預けるなど、出来るだけ親と離れても平気なように・・・という思いでいましたが、

今思うとそれは全て、私が子どもと離れても大丈夫なようにするための訓練だったのかも知れません(;^_^A

 

そして、4年前からは大学のそばで一人暮らしを始めた息子。

 

最初はこちらからもしょっちゅう連絡し、また息子の方からも、メールや電話が頻繁にありましたが、今ではこちらが出すメールの3度に1度の返事だけとなりました(涙)

 

 

世界的にコロナウイルス感染が話題となっているにもかかわらず、先日は友達とインド旅行に行っていました。

 

最初、話を聞いた時には、「ええ~っ!何でこんな時に?しかも何でインド⁉」と思いましたが、そこはぐっとこらえて、何も言わず息子を信じて送り出しました。(私も成長したなあ)

 

後から聞くとホテルの予約もせず、行き当たりばったりのバックパック旅行だったようです。

 

 

決してこれが良いとは思いませんが、「ああ、大人になったんだなあ」と感慨深く思いました。

メールの返信が少なくても、物理的な距離が離れていても、お互いを信頼するということができていれば、親子は大丈夫な気がしています。

子どもにとって家が「安全基地」であれば、いつでも旅に出て、また帰ってくることができるのではないでしょうか。

 

R.